日本のIT業界の先行き

現在IT業界で働く日本人の多くはもはや業界に未来を感じていない。
ここ2、3年はそのような風潮が特に高まっている。
先行きが暗いと言われることの理由は不況によるものだけではない。
原因は二つある。
一つ目、需要に関すること。
案件が取れないのである。
システム構築の多くは、それまで手作業で行っていたり、紙媒体で情報を管理していた作業を、ITシステム化することにより
案件を生み出し、開発費用を利益としてきた。
しかし、それもシステム開発会社が急増し、多くの業務がシステム化されつくした現在、新たな案件が発生しづらい、
という環境の変化がある。
二つ目、供給に関すること。
中国、インドを筆頭とし、賃金の低い国の労働者がITの知識を付けてきており、日本人の技術者の競争優位性が低くなりつつある。
特に、プログラム言語は世界共通であり、システム的な知識もほぼ世界共通である。
IT業界は、外国人が日本で仕事をしたり日本から作業を発注されても、不利になりづらい。
以上の需給両方の理由が、現在日本人のIT技術者が未来に閉塞感を感じている理由である。