起業に失敗したら?

B「簡単に起業するなんて言うけど起業に失敗したらどうするのか。」
A「失敗はしない。自分がやることに失敗などありえない。」
B「起こりえることに対策をしておかないのでは人から信頼など得られない。」
A「起こりえないことを話すことは意味が無い。」
A「今日隕石が降ってきて、それが直撃したらどうしますか、といわれてもそんなことを話すこと自体がナンセンスだろう。」
B「隕石が降ってくることと事業に失敗するのでは確率が違う。」
A「確かに確率は違う、そしてもう一つ違いがある。」
A「隕石は突然降ってくるが、事業の失敗はある日突然やってくるものではない。」
A「失敗の定義が数億円の負債を抱えた状態での倒産ならば、その状態にたどり着くまでの何重ものチェックを通ってそこに至っていることになる。」
A「しかし、自分が経営するのならサインを見逃すようなことはありえない。チェックを重要視する。たとえば月単位での収支が一定のマイナスになった時点で対策を取る。また、その原因は当然突き止める。原因にはいくつかの類型がある。たとえば、1.業界自体が縮小傾向にある。2.同業界の競合他社との競争で劣位にいる。3.取り扱う商品に問題がある。4.客の消費意欲が低い。1.4.については対策が取りにくい。問題解決には長期の時間がかかるだろう。2.は中期、3.については短期的な手段で問題が解決できる。長期的な問題ならば、そこで倒産を決めてしまうのも手だ。被害は最小限になる。よって、先ほど言った失敗の定義には当てはまらない。3.についてはもっと原因を掘り下げる、どのように修正すればよいのかを考え、改善する。よってこれも失敗の定義には当てはまらない。ちなみに、1.〜4.の内、内的な問題であるほど、対策が取りやすい。重要なのは、失敗にいたる道筋というものは確定していて、その状態に至るまでのチェックを適切に行うか。物事を行う際、そのプロセスを分化すればその中での失敗、成功に分かれる。その失敗が発生したときの対策が適切に行われていれば、全体としての失敗は決して起きない。コンティンジェンシープランというやつだ。つまり、自分が行う以上失敗などありえない。」
B「最初からそう言いなよ。」